学生諸君へ
学生へ

 ここに転載した写真4葉は、説明不要だろう。最初の写真は問い合わせが多いので再録した藤田の「アッツ島玉砕」。つぎのものは藤田嗣治の装幀した楽譜。彼の装幀であることは余り話題にされていない。つまりは忘れられてしまっているもの。この「索敵行」の「日の丸はち巻しめ直しぐっと握った操縦桿……」の歌は野村俊夫作詩、万城目正作曲のもの。松竹映画「愛機南へ飛ぶ」(佐々木康監督、佐分利信、風見章子、笠智衆、原保美・1943年)の主題歌として愛唱された。戦争で最も消耗の烈しい航空兵へ、少年を志願させて補充するためには、まず母親を説得しなければ、というねらいで制作された一種の母もの映画。この映画、機会があったら授業で観賞しよう。他の2葉は説明なしでいいだろう。この『週刊朝日』増刊号は、1971年8月に発行された。タイトルどおり、戦争はカッコいいか、どうか考えて、イラクに想いをはせていただければいい。
 これは蛇足だが、会田誠という画家に「大皇乃敝尓許曽死米」と題する171×268Cmの作品がある。「おおきみのへにこそしなめ」と読むのだが、藤田の「アッツ島……」の絵が下地になったものだ。ぐちゃぐちゃした作品に潜んでいる会田の意図は一筋縄ではない。このあたりのことに興味が有る学生は椹木野衣の『日本・現代・美術』(1998)を参照するがいい。


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